リンクスを科学する

遊戯王デュエルリンクスを理系的観点から考察するブログです

対策の探し方

今回は「対策の探し方」というテーマで書きます。これも読者の方のリクエストになります。今回のリクエストをくれた方は前回の「プレイングを改善する方法」のリクエストもくれた方で、以前の記事を読んで実際に行動していらっしゃっていて、その姿をみて私も出来る限り力になりたいという気持ちで今記事を書いています。

さて、本題に移ります。今回のお悩みは「何か特定のデッキを対策したい時、自分が思いつく対策方法以外の方法を探すためにはどうしたらいいですか」というものです。

 

【結論】

対策を見つけたいときは対策したいデッキ自体をたくさん回すのが良い

 

「賢者は敵から多くのことを学ぶ」という名言があります。古代ギリシャの詩人、アリストパネスの言葉です(私も今知りました)。この格言の意味は、「敵に勝つにはまず敵を良く知ることが重要で商売でも戦でも賢い人ほど敵から多くのことを学ぶに違いない」という意味だそうです。私も全くその通りだと思います。自分が対策したいデッキの対策をいきなり考えるよりも、そのデッキを自分で回してみて深く理解したあとに対策を考える方がより良いアイデアが浮かぶと思います。対策デッキを自分で回すことには主に2つメリットがあります。1つ目はそのデッキの強みや弱みを敵目線に立って認識することが出来るため、対策を考えるヒントを発見しやすくなることです。2つ目は回している中で対峙する新たな敵から対策方法を教えてもらえるということです。

もしこれらの方法を頑張っても対策方法が見つからないとしたら、そこであなたが回しているデッキには隙があまりないということを言えます。かなりの高勝率を出せるいいデッキのはずです。そのデッキを使い倒して対策してくれる方と戦えるまで回し続けてみましょう。

 

 

それでは以上となります。自分の使いたくないデッキを使うのはなかなか難しいと思いますが、本気で対策したいという方は是非やってみてください。

記事に出来る保証はありませんが、ネタのリクエスト募集中です。

プレイングを改善する方法

【はじめに】

今日は読者さんからリクエストいただいた内容を書きたいと思います。ご相談いただいた内容は以下となります。

【お悩み】

以前の記事「カードの採用理由を考えよう」を読んで実際にデュエルをして勝ちパターンや負けパターンを洗い出すまではある程度出来ているものの、自分のプレイングに自信がないです。どうしたらよいでしょうか。

これについてまず結論から述べたいと思います。

【結論】

自分一人で考えこまず、周りの人に発信して教えてもらいましょう。

 

この一言に尽きます。この読者さんは実際にデュエルをして勝ちパターンや負けパターンを洗い出しているとのことで、おそらくかなりしっかり考えていろいろ振り返られる方だと思います。ただどうしても自分一人で考えるだけだと抜け漏れが発生する確率が高まるので、周りの人に発信してフィードバックをもらうというのはとても重要なことだと思います。そのほかにも人から見てもらうことで、自分が知らなかったプレイングなどを教えていただける場合もありますし、プレイングの話から構築の改良につながる場合もあります。とにかく自分一人で考えこまず、周りに発信してしまうのが手っ取り早く勉強できると思います。

また、自分のデュエルを観てもらえる相手がそもそもいないという場合も心配ありません。Twitterを活用しましょう。Twitterで気になった試合のリプレイを載せることで発信し、色んな人の意見をもらうのがいいと思います。もし反応してくれるフォロワーもあまりいないという方がいれば、私にメンションしていただければリツイートするのでぜひ実践してみてください。私のTwitterのアカウントは「@matsupaz1234」です。Twitterにはいろんな人がいるので場合によっては嫌なことを言われたりすることはあるかもしれませんが、良いアドバイスをくれる方もたくさんいます。仮に嫌なことを言われたり恥ずかしい思いをしてもデュエルが弱くなるということはなく、むしろ強くなる可能性しかないので積極的に発信していきましょう。また、もう少し距離の近い仲間が欲しいという方はチームなどを含めたコミュニティもいくつか存在するので調べてみてください。どうしてもわからなかったらご相談ください。

今回は以上となります。次回は「対策の探し方」について書きます。

カナディアと底なしの違いについて

【はじめに】

今回は「バージェストマカナディアと底なし落とし穴の違い」についてどう考えたら良いか分からないので教えて欲しいという要望をいただいたので、それについて書きたいと思います。結論から言うと私自身も突き詰められている段階ではなく、以前の「カードの採用理由を考えよう」の記事で書いたことを地道にやるしかないと思っています。ただせっかくご連絡いただいたので以前の記事の実践編ということで具体的にどのように進めていけばよいのか、ということを紹介していきたいと思います。今回もかなり長い文量になってしまったので読みたくない人のために現状の結論だけ書いておきます。

 

【現状の結論】

 

底なしが有効な相手のテーマ

コアキメイル、古代、

カナディアが有効な相手のテーマ

恐竜、アマゾネス、魔導

 

【本題】

以前の「カードの採用理由を考えよう」の記事で紹介した手順をもう一度おさらいしておきます。

➀そのカードでなければいけない場面を洗い出す

②その出現頻度を考える

ではまず➀について考えてみます。

 

➀そのカードでなければいけない場面を洗い出す

➀について考える時には、本当に具体的な場面まで落とし込む必要があります。そのためにはまず実際に対面するテーマを洗い出すところからです。では今回は自分が使うテーマをアマゾネス、仮想敵をコアキメイルと設定して考えてみます。

具体的な場面を洗い出すには主に2つやり方があります。

・実際にデュエルをする

・自分が調べたい場面を意図的に作り出して検証する

まず、一つ目の実際にデュエルをするというのは皆さん普段からやっていることだと思います。➀を達成するにはただデュエルするだけでなく、そのデュエルをしっかり振り返ることが重要です。今回であれば例えば底なしを引いた場面で、カナディアを引いていたらそのあとの展開はどうなっていたか考えることが振り返るということです。もしそこで結果が変わっていそうとなれば、そこに明確な違いを発見したということになります。明確に生じる違いを意識しながらデュエルをすることと振り返ることを何度も繰り返して行けば➀はいずれ達成されることになります。

2つ目は、実際にデュエルをするのではなく自分が気になる場面を意図的に作り出して検証するというものです。具体的には例えばコアキメイルの初手を自分が好きなように(あるいはランダムに)設定し、試合がどのような展開になるのか自分1人で検証してしまうというものです。これは例えば自分の頭の中で検証してみたり、実際にカードを買って1人回ししてみるなどやり方はいくつかあると思います。ランクマッチで実際デュエルして場面を洗い出そうと思っても、自分がやりたいテーマを相手が使ってくれない場合がほとんどなので、一緒に調整する人がいないという方はこの2つ目のやり方をすることになると思います。逆に一緒にデュエルしてくれる人がいるという方は一つ目のやり方でも効率よく出来ると思います。

 

この二つのやり方のメリットとデメリットを以下に書いておきます。

・実際にデュエルをする場合

メリット:自分が想像も出来なかった新しい場面に遭遇することが出来る

デメリット:調べる必要のない場面に遭遇する場合も結構あり、時間がかかる

・調べたい場面を意図的に作り出して検証する場合

メリット:調べる時間を短縮出来る

デメリット:自分の想定の域を越えられないため、抜け漏れがあるとリアリティのない結果が得られてしまう

 

それぞれメリットデメリットがあるので両方やりつつ自分に合うやり方を見つけるのが良いかなと思います。以上を取り組むことで➀を洗い出していくことが出来ます。今回は場面を一例だけ紹介します。

・アマゾネス側が先攻でカナディアをセット→コアキメイル側がウルナイト召喚時にカナディアをされる→アマゾネス側のモンスターはアマゾネスの剣士しかいないためウルナイトを処理できず→コアキメイル側がウルナイトを反転召喚し、効果でサンドマンを出してそのまま押し切って勝ち

この試合がもし底なし落とし穴であれば、アマゾネス側はウルナイトを処理する手段を持っていなくても時間を稼ぐことができ、アマゾネス女王やアマゾネスの急襲を引くまで粘ることが出来た可能性があります。この場面では底なし落とし穴の方が有効といえます。

これはただ一つの場面に過ぎませんが、これくらい具体的な場面を想像するとよりリアリティのある考察が出来ると思います。また、こういった場面をたくさん洗い出せば洗い出すほどより自信をもって判断することが出来るので、とにかく出来るだけたくさんの場面を洗い出しましょう。また、今回の例でも本当はまだ完璧とは言えない側面があります。それは何かというと実際の勝率にはどう影響しているのか、ということです。これについて書くと長くなってしまうので省略しますが、最終的に知りたいのは勝率なので、実際勝ち負けに影響しているかどうかまで突き詰めて考えられると完璧な考察になります。

 

では次に②について考えます。

➀で洗い出した場面が実際にどれくらいの頻度で出現するのかということです。例えば今回であれば以下のような条件が発生しています。

・アマゾネス側が先攻

・アマゾネス側がカナディアを引いている

・アマゾネス側は急襲、王女、攻撃力1600以上のモンスターを持っていない

・コアキメイル側がウルナイトを持っている

以上の条件をみたとき、どれくらいの頻度で起こりえることなのか皆さんはわかるでしょうか。これについて厳密には確率計算をした方が良いのですが正直面倒だと思う方が多いと思いますし、時間もかかることなので、直観的に大体の確率を当てられる感覚を持っておくのが理想だと思います。私も厳密な確率計算を毎回しているわけではなく、なるべく条件をシンプルに簡略化して概算しています。例えば今回の例では以下のようになります。

・アマゾネスが先攻→50%

・アマゾネス側がカナディア(3積み)を引いている→50%

・アマゾネスが急襲、王女、攻撃力1600以上のモンスターがない→30%

・コアキメイル側がウルナイトを持っている→60%

1つ目は先攻を引く確率です。2つ目は3積みのカードを先攻初手に1枚以上引いている確率です。3つ目はアマゾネスの構築にもよりますが、今回は1600以上のモンスターを2枚入れていると仮定して計算してます。4つ目は金剛核が絡むとややこしくなるので一旦無視して(今の環境では金剛核がある場合はマキシマムを優先するのがほとんどであるため)ウルナイトを素引きする確率として置いています。これらの条件を全てかけると4.5%と出ます。つまり、カナディア3積みの構築を底なし3積みした場合4.5%のデュエルで今洗い出したような場面に遭遇するということが分かります。ただそもそもカナディアと底なしは両方採用しているという人には関係ない話なのであくまでも参考例として捉えてください。この確率は低いように感じますが、このように違いが出る場面をどんどん洗い出していけばより大きな差となっていきます。ここで言いたかったのはあまりにもレアケースの場面を追ってしまうことは意味がないので気を付けましょうということです。よくあるケースで差が起きるような場合には明らかにそれはその2枚のカードの明確な違いと言えますし、確率計算にこだわる必要はありません。場面を洗い出した後に何を優先すればよいのかという判断基準としてこの②がヒントになるということなので、どうしても迷ってそれでも突き詰めたいというときに②を考えましょう。まずは➀をしっかりやることの方が重要です。

 

以上となります。ここからは私の個人的な見解を少し述べます。今回のテーマは正直非常に難しいテーマだと思いました。なぜならこの2枚はそもそも役割が似ていてそれぞれメリットデメリットが存在するからです。私の自身も突き詰められていない状況ですが今現状で思いつくこの2枚の採用基準としては以下となります。

 

➀使った後すぐに相手のモンスターを処理出来るギミックを用意出来ているか

先ほどのアマゾネスvsコアキメイルのように、これが出来ない場合底なしの方が優先と考えます。これが出来ないと、ただ1ターン遅延するだけのジリ貧カードになってしまいます。

トークンを出したい場面が多いか

これは以前のバスターブレイダーのデッキのように融合素材にしたり相手のライフを詰めるためにトークンがかなり活躍してくれるデッキではカナディアを優先していました。このほかにも、こちらが常にトークンを出せる状況にしておくことで相手のトークンを出させるのを妨害するメリットがあるのでそういうのが有効な環境においてはカナディアがいいと思います。

③相手のモンスターゾーンをロックすることで止まるデッキが多いかどうか

底なし落とし穴のメリットとして、相手のモンスターゾーンを埋めてしまうロック要素があるということが挙げられます。特に自分のモンスターを処理するギミックをあまり持っていないデッキ相手には底なし落とし穴と分断の壁を両方採用していることで相手の盤面をロックしてしまって、デッキ切れという勝ち筋も生まれます。またコアキメイルのようなデッキに対してはデッキ切れを狙うことは出来ないものの、相手が最初に出したモンスターを底なし落とし穴することで、その横に出してきたウルナイトをスルーしても、相手はモンスターゾーンが埋まってしまっているためにサンドマン+マキシマムを出すことが出来ないという状況が生まれるのでそこもメリットとなります。お互いのデッキの特性にもよりますが、このようなことが狙えるデッキではカナディアよりも底なし落とし穴の価値が高まります。

④守備1200未満のモンスターが流行っているかどうか

カナディアの強みとして、使った後に守備が低いモンスターを攻撃するとき、相手が罠を使ってくればそこにチェーンして墓地のトークンを出してそのトークンでも攻撃できるという点であると思います。つまり、守備1200未満のカードが流行っている環境ではかなり小回りの利く強いカードといえます。

⑤裏にするタイミングが重要になるか

底なし落とし穴のデメリットとして、発動条件が厳しいということが挙げられます。例えばチェーンを挟まれてチェーン2の効果によって出されたモンスターに底なし落とし穴を打つことは出来ないため、1ターンだけ相手の攻めを確実に止めたいという観点ではカナディアに比べて劣ります。また、今は流行っていませんが聖騎士が装備魔法を付けようとしたときにカナディアをチェーンしたり、恐竜デッキの生存境界にチェーンして相手の通常モンスターを裏にすることで、妨害出来るというメリットがあります。このように裏にするタイミングが重要になるケースではカナディアの価値が高まります。

 

以上となります。他にもあると思いますが私のなかで大雑把に捉えていることとすればゆっくりした戦いをするデッキでは底なし、早い展開を重視したデッキではカナディアを採用するといったことがあります。また、これらのカードはどちらとも採用すべきという場合もあるのでそこは柔軟に考えてみましょう。いろいろと書きましたが一番伝えたいこととしては、なんとなくではなく理由をもって判断するということです。理由を見つけるのは簡単なことではありませんが、日々のデュエルを地道に見つめることで一つ一つ探していっていくしかないと思います。

長い記事となりましたが最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

【まとめ】

理由を持って判断しよう

理由を探がす努力をしよう

 

 

セレブコアキを組むのにいくらかかるか

【はじめに】

今回の計算過程は若干怪しい部分もあるため計算結果の保証は出来ません。また、問題の設計にも改善できる点があると思うのでもしもっと良い考え方があるという方がいれば教えていただきたいです。

 

【導入】

半額セールが来たということでもしかしたらこれを機にセレブコアキを組もうとシャインの金剛核を集めようかなと少しでも考えた方はいるかもしれません。ただシャインを狙って引きに行くとしたら実際どれくらいお金がかかるものなのか、これに興味があったので今回はexcelを使って大雑把な計算をしてみました。先に結論から述べます。

 

【結論】

金剛核シャイン1枚を集めるのに大体6万円弱必要

*ただし引けるとは限らない

 

今日の記事で伝えたいのはこれだけです。ここからは計算過程を紹介します。まず今回の問題設定は以下です。

➀180パックのうち金剛核が入っているのは2パック

②リセットするタイミングは金剛核を2枚引ききるまでしない

③1枚の金剛核がシャインになっている確率は1/10

④1パック100円で換算する(定額5パック課金の相場)

 

計算手順は以下です。

➀残りnパックまで引いたときにちょうど金剛核2枚目を引ける確率をnが0~178の場合で場合分けし、それぞれで計算する

②➀で計算したそれぞれの場合について、その場面毎でかかる金額をかける

③②でかけたそれぞれの値を全て足す

 

③で出た数値は金剛核を2枚引くために必要な費用となります。

これを実際計算した結果12066円となりました。1枚あたりのかかる費用は6033円となります。

今回は以上となります。ただこの話には続きがあって1枚あたりの費用が6000円なので実際にはこれより安くカードが手に入ったタイミング(60パック以内)で1枚目を引いたらリセットすることになります。

そのため実際は6万円よりは小さい値になります。これに関しては今回は省略しますがもし興味のある方がいればこの先を計算して教えていただけると幸いです。

 

最後に今回の結果で私が面白いと思った部分を述べたいと思います。

今回の結論では、60パック以内で引けた場合リセットという結論になりました。ただ私の直観的には180パック中2パックあたりがあるとすれば90パック以内に引ければリセットしてもよいと思っていました。これは2パック引ききるという前提を置いているためであると考えられます。リンクスのパックはリセットという概念があるため、通常のくじ引きとは違うものということを認識したうえで確率計算は慎重に行わなければいけないことがよく分かりました。以上で終わりにしたいと思います。

 

【まとめ】

シャイン金剛核1枚6万円を覚悟しよう

 

 

 

 

 

 

 

 

カードの採用理由を考えよう

今回のテーマは「カードの採用理由を考えよう」です。自分が使うデッキの採用しているすべてのカードの採用理由を言えるということは強いデッキを組むために有効な手段であると言えます。自分のなんとなく思っていることをしっかり言語化することで、新しい気づきが生まれ、そこから構築を改良するヒントをたくさん生み出せることがあります。ではどうやって考えれば良いか今回は紹介したいと思います。

 

結論から言うと以下の2点が重要です。

➀そのカードでなければいけない場面を洗い出す

②その出現頻度を考える

 

➀そのカードでなければいけない場面を洗い出す

これはとても重要なことですが意外と出来ていないことが多いです。(全てやるのは意外と大変です)具体例を上げると、古代のデッキの対策にフレンドリーファイアとコズミックサイクロンが有効であると言われていますが、この2つをどのように比較すればよいでしょうか。➀を一回無視して直観的に思いつきそうな考察を並べてみます。

 

フレンドリーファイア

・なんでも破壊できる

・発動条件が限られている

コズミックサイクロン

・いつでも発動できるから使いやすい

・1000ライフコストが痛い

 

どうでしょう。これをみてどっちか判断しようにも発動条件を意識する人はコズミックを使ってそこにこだわらない人はフレンドリーファイアを使うくらいしか言えません。

 

では次に、➀を意識して書き直してみます。

フレンドリーファイア

・相手のギアタウンの自壊を妨害出来る

・相手が魔法罠を使ってくればリアクター自体も破壊できる

・先攻ワイバーンされると城自体を割れずにリアクターが出てきてしまう

コズミックサイクロン

・相手のギアタウンの自壊を妨害出来る

・フォートレスを除外して妨害出来る

・相手の城をいつでも除外できる

 

どうでしょうか。フォートレスの妨害や、城の妨害をちゃんとしたいならコズミックサイクロン、リアクター出された後に後引きで破壊するチャンスも狙いたいならフレンドリーファイアということになります。

このように➀を考慮したほうが具体的なイメージが湧くため、比較しやすくなります。

この➀の作業は具体的な場面がより鮮明にたくさん並べられれば並べられるほど良いです。

では次に②について説明します。

➀が終わったらそのあとに考えるのは出現頻度です。出現頻度というのは、さっき考えた場面がどれくらいの確率で起こるの?ということです。これについては確率計算をするのが良いですが、確率計算をしなくても体感で分かるという人は体感でざっくりな評価でもまずは構いません。

例えば先攻ワイバーンから入られた場合、次のターンほぼフレンドリーを使う暇もなく城をリリースされてリアクターを出されてしまいます。だからコズミックを採用しようというのは安直なのでそれを考えるためのヒントとして②を考えます。今回のケースであれば先攻でかつワイバーンの確率は25%です。つまり4回に1回のデュエルではコズミックなら妨害できることがフレンドリーだと出来ないといったことが生じます。細かい数字の話はここまでにとどめておきますが、しっかり出現頻度まで考えないとちゃんとした比較はできないということは覚えておきましょう。これは確率が計算出来なくても少なくとも体感でも意識しておいた方が良いことだと思います。

以上となります。いかがだったでしょうか。今回の記事は少し短めでしたがこういった簡略化したものも今後出していこうと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

まとめ

以下の2点を意識しよう

➀そのカードが活躍する場面を洗い出す

②その出現頻度を考える

 

 

 

実力と運について【続編】

今回は前回の記事「実力と運について」の続編ということで、前回の記事を上げてからTwitterでいくつかコメントをいただき、そこから前回の話の不十分なところが見えてきたのでそこについて改めて書きたいと思います。

 

【その前に】

今回のように皆さんから頂いた感想やコメントによって私自身にとっても色んな発見があったり、応援のメッセージも頂いてブログを始めて良かったなと思いました。コメントしていただいている方、本当にありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願い致します。

 

【前回までのおさらい】

前回は実力と運について考察し、最終的に「将棋も運ゲーである」という結論(暴論?)で終わりました。興味のある方は前回の記事を見てみて下さい。

 

【前回の細かい修正】

前回の運の定義を少し改良し、分かりやすいようにそれぞれに名前を付けたいと思います。

①抗えないもの

行動選択に本質的に左右されないもの

呼称:理不尽型の運

②意図せず上手くいくこと、もしくは上手くいかないこと

意図を超えた領域のもの

呼称:ラッキーパンチ型の運

変更理由としては②の方は短く書き直しただけで、①の方は元の「抗えないもの」という表現は意味が広すぎて捉え方によっては②も「抗えないもの」だなと感じたため、このように変えました。本質的にという言葉が入っている理由は、例えば神経衰弱というゲームにおいて一番最初にめくる2枚のカードはどのカードを選ぶかという行動選択によって結果が変わりますが、本質的には何を選んでもなのでこういうものも①の運に付け加えたかったのでこうしています。

 

【本題】

今回の記事では

1.すべてのゲームに運は必ず存在することを示す

2.実力と運の比率はプレイヤーに依存する

3.ゲームには運が必要なのになぜ運は嫌われているのか

という3つの話をします。全部読みたくない方のためにまずはそれぞれの結論だけ先に述べます。

 

1.すべてのゲームに運は必ず存在することを示す

運要素のないゲームはつまらないからゲームとして存在しない。よってすべてのゲームに運要素がある。

2.実力と運の比率はプレイヤーに依存する

実力と運の比率はゲームのルールによってのみ決まるものではなく、プレイヤーのレベルにも依存するものである。

3.ゲームには運が必要なのになぜ運は嫌われているのか

理不尽型の運が嫌われているだけでラッキーパンチ型の運はむしろ必要とされている可能性が高い。

 

1.すべてのゲームに運は必ず存在することを示す

まず前回の記事の話を突き詰めていくと、「すべてのゲームに運は存在する」という結論になることに気が付きました。例えば50m走でも実力が近いもの同士が走れば運によって勝敗が決まります(毎試合勝敗が変わる=運が絡む)。私のこれまでの考え方によると、運要素がないゲームというのはどちらかの勝率が100%になるゲーム、これはつまり勝負する前から勝敗が決まってしまうゲームということになります。そんなゲームあるの?と言われれば、おそらくないです。ただここではイメージしてもらうためにあえて作ってみます。例えば誰かと年齢を競うゲームを考えます。ある2人で年齢の高い人が勝ちというゲームです。これはもう勝負する前から決着がついています。もはやゲームとは言えないほどつまらないですね。このように、運要素の絡まないゲームはつまらないので、そもそもゲームとして存在し得ないということになります。ここまでをまとめて説明すると以下の流れとなります。

①実力100%のゲームとは、どの2人を勝負させても勝負する前から誰からみても確実に勝敗が分かってしまうゲームである

②①で定義したゲームを面白いと思える人はいない

③面白いと思える人が一定数いないゲームはゲームとして成立しない

以上より、実力100%のゲームは面白くないので存在しない。実力100%のゲームとは運要素のないゲームのことであり、運要素がないゲームは存在しないということはつまりすべてのゲームに運要素があるということを示す。

すべてのゲームに運があるということが示されたところで、これだけでは本当に議論したかった実力と運について、その関係性は見えてきません。ここからはこの関係性について、実力と運の比率に着目して考えていきます。

 

2.実力と運の比率はプレイヤーに依存する

それでは実力と運の比率について考察していきます。よく麻雀は実力3割、運7割のゲームと言われたりしています。これについて皆さんはどう思うでしょうか。私自身これは非常に違和感でした。何が違和感かというと、始めたての初心者に対しては負ける気がしない一方で、ある程度ルールを覚えた人とやる場合、運が大きく絡むと思うわけです。つまり実力と運の比率は勝負するプレイヤーの実力差によるといえます。言い換えると、あるゲームが実力ゲーか運ゲーか判別するには、想定する母集団のレベルによって大きく異なります。「麻雀は実力3割だ」と主張する人と「麻雀は実力6割だ」と主張している人はお互い想定している母集団が違うことに気づかないと話は一生平行線のままで無意味な議論になります。

つまり何が言いたいかというとあるゲームの実力と運の比率を考えるとき、今言ったことを意識しないと主観的な意見のぶつかり合いになってしまうということです。前回の記事にある「将棋は運ゲー」という主張も私が前提に置いていたのは「プロvsプロ」の話であって、「プロvs初心者」では成立しません。(正確には成立していますが実力差が離れすぎて運の影響が無視できるほどの誤差程度しか運が存在していません。)「将棋は運ゲー」と聞いて違和感を感じた人は「プロvs初心者」をイメージしていて、逆に違和感を感じなかった人は「プロvsプロ」をイメージしているということです。これは考え方の違いではなく、前提の置き方の違いなだけで本質的に意味はないということです。

ここまで考えていった結果、私の結論としては実力と運の比率を決定しようという議論にはあまり意味がないと考えました。(意味がないというと語弊がありますが、これについて考えるのはもはや趣味の領域だなと思いました。)

 

3.ゲームには運が必要なのになぜ運は嫌われているのか

1.でゲームには運がないと面白くないという話をしました。ではなぜ人は運を嫌うのでしょうか。一見矛盾しているように見えます。これは興味深いことなので最後に考えたいと思いますが、ここからの議論では「なぜ人はゲームを好きになるのか」といった観点の話が入ってくるため、本当はそこを突き詰めてからではないと答えにはたどり着かないと思っています。しかし、それをまた考え始めるとそれだけで記事になってしまうので、以下ではそういった前提が甘い状態で話が進んでいることを理解しながら読んでいただけると幸いです。

まず一つ目の面白さに必要な運についてはラッキーパンチ型の運を指していて、人が嫌う運は主に理不尽型の運を指しているだけではないかという仮説を考えました。この仮説を検証するため、分かりやすいように色んなゲームを例に挙げて説明します。

①年齢を競うゲーム:実力

②じゃんけん:理不尽型の運

③じゃんけん+年齢を競うゲーム:実力+理不尽型の運

④将棋:実力+ラッキーパンチ型の運

⑤デュエルリンクス:実力+理不尽型の運+ラッキーパンチ型の運

皆さんは①~⑤のうちどのゲームなら楽しいと思えるでしょうか。

①と③については私が勝手に作ったゲームなのでルールを書いておきます。実際にプレイしている自分を想像してみて下さい。

①のルール

相手より年齢の高い方が勝ち。

③のルール

相手と1回だけじゃんけんをして勝った方の勝ち。あいこなら年齢の高い方が勝ち。

おそらくほとんどの人が①~③のゲームを面白いとは思わないと思います。その理由はラッキーパンチ型の運が存在しないからです。ゲームを面白くする運の正体はラッキーパンチ型の運で、嫌われている運の大半は理不尽型の運ということがこの例からも示せたと思います。ただ、ここで一つ気を付けたいのは、ラッキーパンチ型の運自体が好まれているわけではなく、それを実力と錯覚しているから好まれているという可能性はあるなと思いました。少なくとも嫌われているのは主に理不尽型の運ということは言えると思います。

考察は以上となります。

前回の記事から合わせて自分なりに考察してみましたが、実力と運について議論するためにはたくさんの前提を置かないと議論にならないことが分かり、結果的に「前提による」という結論になってしまいました。ただこれを考えることに全く意味がなかったかというとそうでもなくて、運の要素を分解してその理解を深めることで、ゲームをやる上でどこまでを運のせいにしても良いかという判断基準を自分で持つためのヒントとしては役立つと思いました。また自分があるゲームを好きな理由を考えるときに「運要素がないから」と短絡的に考えるのではなく、運の要素を分解して考えていくとそこからまた新しい発見が生まれると思いました。

私が今回運について考察してこれからに活かそうと思ったことは、自分の実力とラッキーパンチ型の運をしっかり区別しようということです。ラッキーパンチ型の運で上手く結果が出たときに、これを実力だと勘違いすると後で痛い目を見ると思います。この区別をしっかりするために、物事が上手くいったときもしっかり振り返ることが重要かなと思います。自分が成功した理由も分からないまま次に進んでもその成功に再現性はありません。直感で全てやっていけるという人には無縁の話ですが、そういうことを大切にしたいという人は意識するといいと思いました。

 

【結論】

運のないゲームは面白くない

実力ゲーか運ゲーかはルールとプレイヤーレベルの両方に依存する

実力と運を区別するのは難しい

実力と運について

今回のテーマは『実力と運について』です。この2つの言葉は全く違うものに見えて意外とその違いを明確に説明することは難しいことだと感じました。ぜひ皆さんも一度考えてみて下さい。またこんな考えを思いついたよという方がいればぜひコメントやTwitterで教えていただけると幸いです。リンクスについて身になる話というよりは概念の話なのでそういうのが好きな方には楽しめる内容かなと思います。

 

【背景】
皆さんは実力と運についてどのように捉えているでしょうか。今回お話ししたいのはどんなゲームにも運が絡むという話です。
これを聞くと「100%実力のゲームもある。例えば将棋」という反論が出てくると思います。しかし、私は将棋も運要素があるゲームだと思っています。将棋の例は非常に分かりやすいと思ったので、今回はこれについて詳しく書きたいと思います。例によってこんなに長い文章読みたくないという方のために先に結論だけ書いておきます。

 

【結論】
将棋にも運要素がある。
何故なら、一手一手に自分の意図を超えたメリットデメリットが存在するからである。
言い換えると、ボクシングのラッキーパンチのようなものが将棋にもあり、たまに実力差を覆せるからである。

 

【導入】
そもそも実力と運ってなんでしょう。この2つの違いはどこにあるのでしょうか。運も実力のうちという表現があるくらいなのでそもそも考え方によってはこの2つを区別すること自体が間違っているという考え方もあるかもしれません。
これを明確にしないと話が進まないので考えていきたいと思います。(というより、これを明確にすることが答えかもしれません)

コトバンクの定義と、私の定義を両方載せておきます。

 

コトバンクの定義

・実力
1 実際に備えている能力。本当の力量。「実力がつく」「実力を発揮する」
2 目的を果たすために実際の行為・行動で示される力。腕力・武力など。「実力にうったえる」「実力で排除する」

・運
1 人の身の上にめぐりくる幸・不幸を支配する、人間の意志を超越したはたらき。天命。運命。「運が悪い」
2 よいめぐりあわせ。幸運。「運が向いてくる」「運がない」

 

●私の定義

・実力
実力とは、物事の成功率に関わる能力のことで、実力が高ければ高いほど物事が成功する確率は高くなる。

・運
運とは、実力と実際に得られた成果との差である。

 

まず実力について補足します。
ここで言っている物事の成功率というのは、これは例えばデュエルリンクスなら勝率、受験なら合格率と捉えて下さい。物事の成功率なんてそもそも存在するのかという反論をあると思いますが、一旦ここはそういうものがあるという前提で話を進めていきます。
次に運について補足します。
運には大きく分けて2つあると思っています。

①何をしても抗えないもの
②意図せず上手くいくこと、もしくは上手くいかないこと

①は例えばリンクスであればコインの表裏や自分の初手がどの4枚になるかなどは自分が何をしても、どんなに強いプレイヤーでも抗えません。
②は自分の意図を超えて正解の行動ができた時は運がいいと言えます。分かりやすい例だと先ほどにも述べたボクシングの「ラッキーパンチ」がこれに当たります。デュエルリンクスでいえば、「何か分からないけど勝てた」という経験がある人もいるのではないでしょうか。こういう運が味方についている時は、実力差を覆せることがあります。
それでは、実力と運の定義をしたところで本題に移ります。

 

【本題】
ここまで長かったですがようやく本題に入ります。
ここからは将棋を例にして説明していきますが、私自身将棋に特別詳しい人でもないので、間違っていることを言ってるかもしれません。話半分で読んで下さい。もし将棋のことに詳しい人が居たらコメントで感想を書いていただけると嬉しいです。
将棋とデュエルリンクスを比べた時に、将棋は実力100%、デュエルリンクスは実力と運が両方絡む。このように考えるのが自然だと思います。これに関して私も半分同意です。先ほど運の定義をした時に、運という概念を2つに分けました。①の観点から考えると、将棋にはリンクスの初手4枚のように、抗えないものがないため、運要素がないと言えます。厳密には振り駒で先手後手が決まるのでそこだけ抗えないですが、これについてまた細かく話すとそれだけで別の記事になりそうなので一旦無視します。
私が将棋にも運要素があると言っている理由は運の定義の②の部分です。自分の意図していないところで上手くいったり、上手くいかないことが将棋においてもあるからです。つまり、例えば羽生さんが指した一手一手にも羽生さんの意図を超えたメリット、デメリットが存在していて、そこは運の領域であるというのが私の主張です。
ちなみに将棋のトッププロ棋士でも通算勝率は6~7割程度であり、羽生さんでさえ7割程度です。同じくらいの実力同士のプロ棋士が戦えば勝率5割に近付くわけですが、そもそも実力ゲーと言われている将棋において勝率5割ということ自体が100%実力ゲーということと矛盾します。これが例えば先手が圧倒的有利なゲームで先手を決めるじゃんけんで勝負が決まっているために勝率5割になっているというなら話は別ですが、さっきも言ったように将棋は後手でも勝率は5割に近いゲームです。つまり、同じ実力同士でやれば将棋も運ゲーというのが私の考えです。本当の実力ゲーというのは同じ2人が戦ったら必ずどちらかの勝率が100%になるものだと考えています。

考察は以上となります。余談ですが、今のリンクスのKCカップでの上位陣の勝率は大体6割程度です。これは将棋のトッププロ棋士の勝率に近く、実力ゲーと言われる将棋と運要素も大きいリンクスでそこまで差がないのは興味深い事実だなと思っています。同じ戦略ゲームとして何か近いものがあるのかもしれません。

 

【まとめ】
将棋も運ゲー

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。